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博多ゾンビ紀行

【博多ゾンビ紀行】第13回 衝撃!ゾンビより乳首の方が出番が多いゾンビ映画『ゾンビ・アイランド・マサカー』

どうもこんにちは、ハカタです

この前僕がこのサイトを見ていたらU-NEXTの広告が出てきた。今も出てるのかはわからないが、とにかく出ているとしたらなるべくクリックさせたくなるような記事を書いてみるのはどうだろうかとふと思い立ち、マニアックなものも多い配信サイトU-NEXTでのみ配信されているようなゾンビ映画を探してみた。

その結果、物理ソフトで出たのはVHSのみで入手困難、かつ配信もU-NEXTのみ、というマジでそこでしか見れない超レアゾンビ映画を発見した!それがこの『ゾンビ・アイランド・マサカー』だ!

これがどういう映画かというと、とある南の島を訪れた観光客たち。夜の森でブードゥーのゾンビの儀式を見るツアーに参加した帰りに、彼らに魔の手が忍び寄る・・・という話

さてこの映画、結論から言うとかなりとんでもない映画である。なにせゾンビがほとんど出てこない!おそらくゾンビ映画史上最もゾンビが活躍しない!たぶんゾンビより乳首の方が出番が多い。

邦題詐欺でもなく(原題:Zombie island massacre)、実は偽ゾンビだったオチでもない。ゾンビ映画ではない短編を強引にゾンビものにする珍事もあったが(参考:第1回,第2回)、しかし今作はタイトルに生きた屍を指す単語がありなおかつ本物のゾンビを出す、正真正銘のゾンビ映画でこの出番の少なさはもう奇跡的と言える。

今作、この先の展開を予見させるイメージ映像的なOPから始まるタイプの映画なのだがまずこのOPからすごい。
最初に意味深な放火現場が画面に出て来る。なるほど、何か意味ありげだ。本編と関係あるのかもしれない。
その次に何か意味深な仮面を付けた男が出てくる。なるほど、ミステリアスだ。こいつが襲ってくる悪役である可能性は大きい。
そして呪術的な儀式の場面が出る。なるほど、少し奇妙だ。今作の惨劇のキーポイントになるかもしれない。
そしてその次に、巨乳の乳首が出てくる。

??????なんで??????

いきなりの謎乳首に驚いているとその後も仮面男、儀式、乳首、仮面男、儀式、乳首ってな感じで交互に出てくる。
こんなの、よっぽど乳首が活かされる重要シーンでも無ければ許されない暴挙だと思われるが果たして…(結論から言うとそんなシーンは無い)(なんなら仮面の男とか儀式すら全然重要じゃない)

そして本編が始まるとシャワーを浴びる女(当然乳首も出てる)(オープニング回収だ)に、オープニングで出てきた仮面の男が迫る…という『サイコ』を思い出させるコテコテなホラー的シーンになるのだが、ここでやたらと陽気な音楽が流れてるので全くハラハラしない!
『時計仕掛けのオレンジ』における雨に唄えばのような、恐ろしさを引き立てるための対位法である可能性もある。だがしかしあまりにもこの曲が“陽”すぎで全ての恐怖が吹っ飛ぶ!対位法をぶち壊すくらい陽気な音楽なんてあるんだ。

案の定ここは仮面の男は実はシャワー女の彼氏でカップルのおふざけだったというスカしシーンだ。スカしは怖いから安心へと移動するから面白いのであって、これは安心から安心へとじっと座っているだけである。ちなみに重要そうに思えたオープニングの仮面の男の出番はここだけだ。マジかよ!

さてここでカップルがいたずらを済ましたら次は情事だと言わんばかりにSEXに移行、おそらくこの映画をまともな映画であると期待する観客が1人もいなくなったあたりでカップルに電話がかかってくる。
「ツアーの時間です」…
そう、この映画は奇妙なツアーでの惨劇の話なのだ
こんな感じでこのSEXしてるカップル、食事中の観光客、さっきとはまた別のSEXしているカップルなどが集まり、奇妙な島のツアーへと誘われていく・・・

さて島に着いたらこの観光客どもは謎の儀式を見学することになる。ここまでの茶番を耐えに耐えてようやく本題の部分が観れるという訳だ。
そこでは怪しい死者蘇生の儀式が行われていた・・・呪術師が死体に何かを唱えながら動物の血を捧げると・・・なんと死体が動き始めた!ゾンビ復活!そしてそのゾンビにナタで一撃を与え起床後即殺害!

???????なんで???????

(ここからはちょっとネタバレありなので、そこまで仔細にはバラさないけどまっさらな状態でこの映画を観たいという人は、もしそんな人が本当にいるならばここで画面を閉じてほしい)

ここまで読んだ人はほとんど察してるだろうが、なんとゾンビの出番はここで終わりである!!!マジかよ!!!!
この後どうなるかというと、この観光客どもが謎の輩たちに1人また1人と殺されていく、ほとんどミステリーというかスラッシャーもののような映画となっていく。
ゾンビアイランドのマサカーとは言ったが、ゾンビがマサカーを起こすとは言ってない、まさかマサカーの真実こりゃ一本取られた!って馬鹿野郎!そんなのアリかよ!

とこう書くとかなり噴飯ものな映画だが、ここで悔しいのがちょっと面白いんだよこの映画。

ミステリアスで魅力的なロケーションで、1人また1人と死んでいく。これだけで結構ワクワクしてしまうし、死のバリエーションも打撲に刺殺に斬首にと結構あり、グロも隠さず、謎もどんどん深まっていき…と道中楽しんで観れてしまった。

まあ謎に関しては全然うまくまとまらなかったり、伏線なしの説明台詞羅列だったりでかなり酷いオチだが、まあスラッシャーホラーなら道中の楽しささえあれば良しなので許せる。

その程度の面白さは最低限ある映画だったと言えるだろう。

・・・いかがでしたか?果たしてそんな物好きの極みみたいな人間がいるかは分からないが、この記事を通してU-NEXTに加入したくなった人がもしいたら幸いだ。このゾンビの出番の少なさはギネスものなので“目撃“する価値はあるだろう。さぁ、君も観よう(ガンギマリ目で)

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博多には行ったことがない パラッパラッパーで全ての感情を表すアカウント→ @goodbye_kitty3