【キャワグッチ企画書探検隊】第4回 昭和のヒーローをリメイクした「シン~」シリーズに新展開⁉ 『シン・水戸黄門』の企画書を追え‼
結成からおよそ半年、活動も軌道に乗ってきたキャワグッチ企画書探検隊。しかしその活動の範囲が広がるにつれて深刻な経済難に陥っていた…。
しかしその時、一人の大物資産家Xから事業を委譲しないかとキャワグッチ企画書探検隊の下に声が掛かる。事業移譲に際してはかなりの金額が提示されたが、条件の中に探検隊メンバーの大規模リストラの話が入っていたのだった…。探検隊の中には企画書探検を続けるためには止む無しとの声も上がったが、それを一蹴したのは隊長の一声だった。
「大切なのはお金やない!信頼しあえる仲間との絆や!」
興奮のあまり関西弁になってしまった隊長の瞳は、夕陽を映して燃えるように輝いていた。
資産家Xの誘いを断り、再び企画書探検を始めたキャワグッチ探検隊の元にある時大きな小包が届く。小包の中には木箱が入っており、その中にはたくさんの饅頭が敷き詰められていた!恐る恐る木箱の下の段を開けると底にはたくさんの小判とある企画書が!それはキャワグッチ探検隊の窮状を見かねた、映画を愛する資産家からの心温まるプレゼントだったのだ。突然の出来事に驚きつつも、経済難が解消されたことで安堵する探検隊の面々。同封されていた企画書の驚きの内容はこれだ!!
新企画・映画『シン・水戸黄門』
<企画のテーマ・訴求ポイント>
2016年に公開された『シン・ゴジラ』。総監督:庵野秀明、監督:樋口真嗣で製作された本作は、ゴジラという存在を現代の災害として捉えなおし、また日本的な官僚制度側から問題の解決を図るという、怪獣映画らしからぬドライな演出が評判を呼びました。
その後も『シン・ウルトラマン』(2022)、『シン・仮面ライダー』(2023)と庵野秀明・樋口真嗣コンビで昭和のヒーローの原点を捉えなおす作品が近年立て続けて作られました。両作品ともオリジナルのオマージュに満ちており、監督の同世代のヒーローオタクを喜ばせるような作風でした。
昭和のヒーローは数多くいますが、その中でも老若男女に長年愛されたヒーローといえば水戸黄門を思い浮かべる人が多いでしょう。一見気の良いおじいちゃんが悪人をバッタバッタと切り倒し、更に自分の身を明かす事で悪人をのけ反らせるシーンは多くの日本人に馴染みのあるものだと思います。
本企画では少し手垢のついた水戸黄門像を、彼の原点を深く掘っていくことによって、新たな視点から国民的なヒーローとして捉え直してゆく点が多くの人の心に訴求する部分だと思います。
<あらすじ with イメージキャスト>
歴史上では名君と名高い「水戸黄門」こと水戸光圀公。しかし青年時代には遊郭に通い詰めるなど、放蕩三昧で荒れた生活を送っていたことで有名だった。水戸藩の跡継ぎとして指名されたプレッシャーから逃れるように、街に繰り出し遊び惚ける毎日。怪しげな仲間たちとつるんで街中を練り歩く光圀の姿に町民たちも眉をひそめていた。
しかし、そんなある日水戸の町はずれに隕石が落ちる。怪しく緑色に光る隕石を珍しく思った光圀の家来たちはその破片を屋敷に持ち帰り、光圀もそれを満足そうに眺めるのだった。
一方で隕石の外郭が剝がれ落ちるとそこには銀色に光る楕円形の物体が現れる。実はその実体は宇宙船であり、中からは凶悪な宇宙人3体が出現する。凶悪な宇宙人に惨殺される郊外の人々。その話は水戸城下にも伝わり、多くの町民が混乱に陥る。
若き光圀は宇宙人を打ち倒そうと後方から藩士と宇宙人たちの戦いを見守るが、宇宙人たちの強さに愕然とし、怯えながら城下に戻る。一旦城を捨てて江戸まで逃げる算段をしていた光圀だったが、放埓な生活をしていた彼を優しく見守ってくれた人々の事を思い出し、水戸で宇宙人を迎え撃つことを決意する。
彼の傍に仕えるのは見世物小屋で働いていた奇々怪々な面々。その中でも中国の武術・妖術に精通したカク、そして長く奴隷として生き延びてきたアフリカ出身で筋肉隆々のヤスケが光圀の傍に仕える。光圀自身も胸の中央に隕石の破片を縫い込めた鎧を身にまとい、更に隕石の破片を研いだ鏃を埋め込んだ槍を片手に持ち、前線で宇宙人に立ち向かう。
水戸の城下町を巡り、水戸光圀軍は宇宙人との壮絶な戦いの末に勝利を手にする。喜ぶ町民を遠くから眺めながら、光圀は水戸藩主の跡取りとして町民のための政治を行うことを心がけるようになるのだった。
水戸黄門のエピソード1的なストーリーは大変興味深い。この企画書が実現すれば、続編等など息の長いアクション大作として多くの人に親しまれそうだ。
引き続きキャワグッチ探検隊は失われた企画書を世界中で探していくことになる。読者の皆さんにも未発見の情報があれば是非キャワグッチ探検隊まで知らせてほしい!
ではまた会う日まで!さらばだ!
※この文章は一から十まで全てフィクションです。しかしこのフィクションを現実にするのはあなたかもしれない。