【映画で解決!捏造お悩み相談室】第24回 Q「長距離走でライバルに勝ちたい!」
悩み事の尽きない現代社会を生きるのは大変なことです。ことにその悩みを打ち明ける相手がいない、打ち明けても有効な解決策が出てこないという場合は尚のこと。でも大丈夫、そんなあなたのお悩み、きっと映画が解決します!
中高陸上部に所属していて、今は主に長距離走を頑張っているんですが、なかなかタイムが縮まりません…。4月に新しく入部した1年生がタイムを上げており、かなり焦ってしまいます…。秋の大会もあるので陸上部のライバルたちに勝つために、何か良い解決策は無いでしょうか?
ジョウ・イナ子 (高校2年生)
HAHAHA!そんなしかめっ面して何を悩んでいるんだい?そもそもそんな悩みをどうしてこんな場所に相談しているんだい?ユーモアだけだったら日本のNo.1コメディエンヌになれるよ、HAHAHA!!!
それはそうと長距離走のタイムが上がらなくて悩んでいるのかい?そんな君にオススメの映画はコレだ!!
『幻の湖』!!!!
東宝創立50周年記念作品。監督・脚本は黒澤明作品の脚本でも有名なあの橋本忍!
滋賀の雄琴のソープランドで働く「お市(源氏名)」こと、道子はいつも一緒にジョギングしていた愛犬シロを突然殺されてしまう。その犯人が東京の作曲家である事を突き止めた道子はわざわざ東京まで行って、得意のランニングで男を追いかけ続けよう(なんで?)とするも逃げられてしまうのだった…。笛の音とともに語られる戦国時代での「お市の方」の侍女の悲劇、そしてその鎮魂のために笛はNASAによって宇宙まで運ばれるのだった(なんで??)…
現在と過去、そして琵琶湖から宇宙まで拡がってゆく壮大なストーリだが、素っ頓狂な設定と壮大な風呂敷を畳み切れないままストーリーが進むため、観客の頭には???が浮かびながら映画は壮大なラストに突っ込んでゆく!ソープ嬢の設定がほとんど生かされない一方、ランニングに対する主人公の情熱が飛び抜けている本作は当時の興行でも大失敗!現在ではカルト作品として愛される本作であるが、一つ大事な事を教えてくれる!そうそれは…
何かを成し遂げるためには死ぬ気では無く、殺す気でやること!!!
せっかく東京に来たのに駒沢オリンピック公園で逃げられてしまう道子。絶対に回り道しないそのスポーツマンシップも素晴らしい(??)が、愛犬シロの復讐を果たすために何があっても諦めないその精神力が最後の結末に繋がったといえよう。大事なのは死ぬ気では無くて、殺る気!着物姿でも執念の走りを見せた道子を見習って、琵琶湖でトレーニングをしようじゃないか!HAHAHA!万事解決!!!


(終わり)