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たまに面白い映倫

【たまに面白い映倫】第13報 『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-』ほか

〈このコーナーはたまに面白い映倫の年齢区分指定理由や文章表現などを紹介するコーナーです〉

今回はマジ卍な映画二本の映倫テキストが面白かったので紹介卍。二本ともPG-12指定です。

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-
高校時代にタイムリープして自分の人生と未来を変えたはずの、27歳フリーター・武道。しかし、恋人ヒナはまた同じ原因で目の前で事故死した。ヒナが生きている今を求めて、運命を変えるため、武道は再びタイムリープして暴走族同志の抗争に飛び込んで行く……。青春アクション。未成年者によるノーヘルでの単車の運転の描写がみられるが、親又は保護者の助言・指導があれば、12歳未満の年少者も観覧できます。(1時間30分)

https://www.eirin.jp

最近の映倫は残酷描写やエロ描写には多少寛容になったのだが、逆に以前には不問に付された描写でPGを付けるケースが出てきて、そのひとつが未成年者による運転に関する描写。どう考えても年少者向けの『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』が未成年者の無免許運転シーンが出てくるという理由でPG指定になった映倫笑い話もあったが、ヤンキーが大量に出てくる『東京リベンジャーズ2』ではやはりヤンキーなのでバイク運転時にはヘルメットなどは着用しないらしく、結果PG指定に。予告編を見たら最後に「バイク乗車の際はヘルメットを着用して下さい」の警告テロップが出ていて笑ってしまったが、若年層をターゲットにした映画でPG指定がつけば興収に響く可能性もあり、配給にとっては切実な問題なのだろう。

それにしてもこの映倫テキスト、作品内容に引きずられてか表現がヤンキー風味になってしまっているところが味わい深い。「ヘルメット未着用でバイクを運転する」で良いと思うのだが、ノーヘルで単車。ちなみに前作『東京リベンジャーズ』も同じ理由でPG12指定を受けている。

鬼卍
戦国の世で活躍し呪いの壺に封じ込められた凄腕の侍忍者・鬼卍が、現代の暗殺会社の手によって600年の眠りから目覚めた。バイオレンス・アクション。殺傷流血・肉体損壊、簡潔な性愛描写および差別的な台詞の使用がみられるが、親又は保護者の助言・指導があれば、12歳未満の年少者も観覧できます。(1時間55分)

https://www.eirin.jp

いや映倫が目を付けそうなところ盛ってるなおい。殺傷流血・肉体損壊、簡潔な性愛描写および差別的な台詞の使用、ってもう刑法犯で言ったら強盗致傷強制わいせつ詐欺ぐらいの極悪人じゃないか。しかし映倫には併合罪の概念がないのでこれだけ盛ってもPG12、『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』と同じ年齢区分である。こういう映画ならR15とかの方が箔が付いたと作ってる方も見に行く方も喜ぶと思うのでR15にしてあげればよかったんじゃないだろうか。いろいろ盛ってるわりには『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』と同じPG12ということで、なんだかヘタレた感じが出てしまうのだった。卍である。

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ゆるふわ映画感想ブログ映画にわか管理人。好きな恐竜はジュラシックパークでデブを殺した毒のやつ。Twitter→@eiganiwaka