【網走シネマ矯正院】第3回『THE WITCH/魔女2-増殖-』
さようなら韓国映画
映倫のマークが消えて館内が明るくなったとき、私はそんな文句を考えておりました。
「まーた韓国映画なんか! おめえは韓国映画ばかり見てるんかい」と自分でも更新頻度と取り上げる映画の偏りにハァの呆れ顔ですけれど、つらつらと文句を言いたくなったので指を動かす次第でございます。
今来た三行でまとめますと
・また超人戦闘バトルかッ
・説明のない設定と固有名詞が増えるッ
・次回に続くんかーいッ
職場の福利厚生で(給与から勝手に毎月3000円引かれてて何が福利厚生じゃい)引き換えた映画館の招待券を消化するために、前作未見で臨んだ『魔女2』
インターネッツでは ①主役の女の子がかわいい ②ガンアクションがしゅげえ と聞きかじった知識で挑みましたが、まあ最初から最後まで謎がいっぱいでございました!
1見ればわかるんか?と思い前作も見ましたが! なおのことわからんことがいっぱいになりまして!
ちょっと前なくらいな古めかしい社員旅行で盛り上がるバスから1名除いて全員事故死偽装の憂き目!
拉致された女性が身ごもっている双子には更に多くのきょうだいができると開幕早々妊婦に恐怖の宣告!
その数年後、死体が転がる惨状と化した研究所で意識を取り戻した1人の少女が外に出る。舞台は済州島。
天才的な暗記能力を披露したためにヤクザに殺されそうになった少女は圧倒的な格闘術と腕力でヤクザと車をスクラップにし、同乗していた地上げ屋に埋められそうになっていた農場の姉ちゃん(ここもアメリカ帰り)の家に引き取られることに。
超危険だと少女を始末しようとする組織も一枚岩ではなく、2つの勢力が少女を消そうと島に集まる。
少女は世話になる姉弟と家族が醸す温かな関係にひとときの安らぎを得るも、懲りないヤクザは研究所の人間と手を組み、姉弟を強襲する。
ヤクザと超能力を用いる超人vs重火器を駆使する超人vs超やべえ少女
物言わぬ死体が転がるばかりとなった頃に、とある少女が迎えに来て…。
超能力超人バトルものでしたぬ。前作に比べて重火器の仕様が増えたのと血糊の量が景気良い感じでございました。
でも…この感じ…飽きたッ…!
まだ曹長が教会に乗り込んで血祭りに上げる場面は泥臭いガンアクションで好きでございました。
ヤクザ<曹長チーム<土偶ズ<(ネタバレ)ちゃん<少女
くらいの強さで、土偶ズが俺たちゃ半端モノだぜ!ヒャッハー!と力の限り残虐に能力を振るった後で、比較にならないくらいレベルが違う少女のド級超能力を見せられるので、ノレませんでしたぬ…。
1の方がまだ主人公が「演技」をがんばってくれたおかげでハラハラ感がありました。
あの子のあの場面でのたまう「期待以上だわ」はやっぱよかったんすよ…。
そもそも若い子の顔の区別がつかないので、1で出てきた黒ずくめ若者ズと2で出てきた土偶ズが同じ俳優なのかすらわかっておりまへん。(そもそも土偶ってなにを示してるの…?)
『オオカミ狩り』に続き、広げた風呂敷が更に広がっていくばかりで、追加されていく設定を培った漫画乱読知識でむりやり理解しなくてはいけない感じ…。説明なしに設定が追加され続けるラノベや漫画を読んでいるのと同じ気持ちになりました。
個人的に世代的に『ブギーポップ』読んでいる気持ちになりましたぬ…。あれも企業が超人作る話だし…。
これが韓国で受けているのだろうか…2は3への前日譚としか言いようのない雑な話に思えまして。
1を見たあとだと尚のこと。特に施設を抜け出して身寄りのない主人公少女を匿う家族とのやりとりは、同じことをやっていても1の方が丁寧に描かれていたように思います。
数年かけて育んだ人間関係と3日くらいの関係じゃ、当然重みが違いますしおすし。
1は友達がよかったですね。おてんばで都会に憧れるあの友達がいい味を出しておりました。
2では組織の内情をあれこれ出しているにも関わらず、結局わからないことが増えるという。
髪の毛くるん結び(傭兵がよくするやつ)欧米人といっしょに行動していた姉ちゃんが殺していたのは、前作主人公のように危険だと判断された遺伝子改良型子どもたちだとは思うのですが、彼女らしかおらんのか?ってくらいの人数の少なさでしたし、総括と少佐の関係もよくわからなかった…。
これが3で全て解決されるような気は正直しまへん…。3は少女たちの母親との対面になるのでしょうが、思わせぶりな設定だけ出すだけ出して終わっても(やっぱりね)って思いまする。
少年少女は遺伝子操作されて生まれた子だけど、傭兵みたいなにいちゃんとかおじさんとかは遺伝子改良された人なんですかね。わからん。
長々と文句を綴りましたが、うまくノレませんでした。
『新しき世界』を今は亡きスガイディノスで見てからというもの、韓国映画って面白いんだなあ!と思い、いつもわくわくしながら楽しみにしておりました。
いつ頃からかわからないのですけれど、そして私の見るジャンルが偏っているのも十分承知しているのですけれど、なーんか同じものを見ているような感じがして。
金太郎飴のように紋切り型のものを見ているような気がして、ノレなくなってきましたぬ。
これが私の老いがもたらすものなのか、私の価値観が変わってしまったのか、何が原因なのかわからないのもまたひっかかりまする。
さんざん文句を垂れたあとに、『THE KILLER/暗殺者』は見に行きたいんですけどぬ!
懲りずに見に行きますが!
こう考えると私が臨んでいるのは肉体派アクションなんでしょうかねえ…いや…。確かにそんなもんばっかり見ておりますが…。
とはいえ最近の韓国映画に「飽きた」と感じるほど映画を見ているわけではないので、新旧合わせて見ていくのがいいのだと感じています。
『アジョシ』とか『ハイヒールの男』とか『鬼手』とか『ディヴァイン・フューリー/使者』とか好きなんですよぬ。
ベタだけど見たことのないものを見せてくれるっていう、韓国映画から貰った淡い期待を胸にしながら私は劇場で韓国映画を見に行くのでせう。
ってことはやっぱり好きなのか?
文句を書くだけで字数が稼げてしまったから、好きなんだろうかなあ…わからん…。