MOVIE TOYBOX

映画で遊ぶ人のためのウェブZINE

シネマもぐもぐ略してシネもぐ

【シネマもぐもぐ略してシネもぐ】その3 TOHOシネマズのフードを食べ尽くす!

映画館フードといえばポップコーンというのはもはや過去の話、シネコン中心に現在の映画館飲食売店(コンセッション)では実に多彩なフードが売られ、さながらちょっとしたファストフード店の様相を呈しております。・・・足りなくはないか?映画館フードのレビューが、たべログのような飲食時の参考になる記事が、あまりにもインターネットに足りなくはないかッ!というわけでこちらシネマもぐもぐ略してシネもぐ、映画館フードを全メニュー食べて五つ星満点で採点・レビューするコーナーでございます(なお、コーラやカルピスなど、店舗オリジナルではない商品はレビュー対象外です。どこも基本は同じ味のはずですし)


今回ようやく取り上げるのは日本国内のシネコン業界トップランナー、TOHOシネマズのコンセッション。本当は第一回で取り上げたかったが予想外に調査に時間がかかってしまい、それはひとえにメニューの豊富さによるもの。ドリンクはコカ・コーラ系、コーヒーはCOSTAと普通で種類も多くないのだが、その代わりフード開発に力を入れているようで、TOHOシネマズに限らずシネコンは基本的に脂っこいフードが多いため、一度の来館でいくつもとは頼めない。その上メニューの入れ替わりも激しいとあって、数ヶ月ものあいだ足繁く通いどうにか一応コンプリート、感慨もひとしおです。というわけで食って行きましょう。バクバク、モシャモシャ、チュコドロ~ン!

ポップコーン(塩/キャラメル)

価格
S:370円
M:420円
L:530円
評価 ★★★★
ほくほくふっくらで美味しい。塩は無料でバターかけが選択可能で、この価格の塩ポップコーンでバターありなら競合シネコンよりもお得。量も多すぎるぐらいでコスパ良好。(さわだ)

シネマイクポップコーン (トリュフソルト&バター/バターしょうゆ/サワークリーム&オニオン/アップルシナモン)

価格
590円
評価 ★★★
蓋付きの容器にフレーバー粉末をかけ、容器を振って混ぜて食べるタイプのポップコーン。サイズは通常ポップコーンM相当。こちらはジャパンフリトレー社の「マイクポップコーン」とのコラボ商品で、「マイクポップコーン」の標準フレーバーであるバターしょうゆの他はTOHOオリジナルのフレーバーとなっている。通常のポップコーンよりも割高なので、フレーバーに価値を見出せるかどうかが評価の分かれ目だが、個人的にはポップコーン本来の味わいが楽しめるノンフレーバー派なのでこの点数で。(さわだ)

プレミアムシネマイクポップコーン (いちごみるく/キャラメル/キャラメル&いちごみるく)

価格
750円
評価 ★★
ポップコーンをチョコレートソースなどでコーティングしたもの。最近の業界トレンドなのかTOHOシネマズのほかピカデリー系列やT-JOY系列のシネコンでも同じようなものがコンセッションのラインナップに加わっている。TOHOシネマズのこれは紙袋で提供、サイズは通常ポップコーンSぐらいなので、他社シネコンの同等商品と比べて割安に感じられる。が、フレーバーの味濃すぎ。いちごみるくを食したがあまりに甘ったるいので全部食べきれなかった。この甘味がたまらないという人もいるでしょうが、個人的にはもう少し量を減らして値段を安くして貰った方がいいっす・・・。(さわだ)

プレミアムホットドッグ (タコスミート&クアトロチーズ/チーズ&チーズ/ケチャップ&マスタード)

価格
クアトロ:620円
他:550円
評価 ★★★★
プレミアムを謳うだけあってかソーセージを噛んだ瞬間に肉汁が溢れだし、一般的なホットドッグよりも一段上の食べ応え。パンズはやや堅めで、味付けはそれほど濃くはなく、なるほど値段相応の上品な仕上がり。ソーセージの食感・肉感を楽しみたいとき、小腹を満たしたいときにはちょうどいい。(さわだ)
評価 ★★
なんか短いぞTOHOのホットドック。全長12㎝くらいしかない。箱に入ってるから万が一落としても大丈夫そうなのはポイント高いが、箱を開けた時のガッカリ感。そもそも映画館でガッツリ食いたい客が少なくて、ほとんどの人は小腹を満たせる程度の量を求めているのかもしれないが・・・金取ってんだからもっとデブに向けて商売しろよな~。(アタイサン)

手包みピザ(リッチメルトチーズ/ペパロ二&イタリアンソーセージ)

価格
620円
評価 ★★
サイズ・形状的にはデリバリーピザの一切れをちょっと丸めたような感じ。 案外本格派のフードなのだがチーズの風味はそれほど強くなく、塩味の強いトッピングの味が後を引く。決してマズいということはないのだが、アツアツの内に食べないとおいしさ半減なので映画を見ながらちょぼちょぼ食べる気にもなれず、量もちょぼちょぼ食べには適さない。値段も安くはなく、よほどお腹が空いているのでない限り、他のフードを差し置いてあえてチョイスする動機が見出しにくい。(さわだ)

スパイシー!ポップチキン

価格
490円
評価 ★★
ポップコーンサイズに切り分けられたフライドチキン。量は多くなくトータルでコンビニのフライドチキン1枚よりやや多い程度に感じられる。ポップというだけあって肉よりもカリカリの衣の方が主張が強く、「スパイシー!」と感嘆符がわざわざ付けられているだけあってブラックペッパーのたっぷりふりかけられた味付けはかなり濃い&辛い。あまり単品で食べようとする人はいないと思うがドリンクは必須といえる。衣がサクサクのうちに食べようとするとガリガリ音がしてしまいなんか隣の席の人の申し訳ない気がしてしまうのは難点。(さわだ)

スナックじゃが (シチリアハーブソルト/トリュフソルト&バター)

価格
450円
評価 ★★★
蛇腹形状のフライドポテトだがこれがクセモノ、フライドといってもサクサク感のない柔らかタイプで、トマトソースとガーリックチップがまぶしてある。その形状のためか食感も少し弾力があり、独特の味付けもあってフライドポテトというよりもパスタやラーメンのような不思議な味わい。量はやや物足りなさを感じるが、なかなか面白い一品。

チュリトス (シナモンシュガー/チョコクリーム/レインボー)

価格
レインボー:450円
他:400円
評価 ★
ピカデリー系列のチュリトスと比べるといくらかサイズが長い気がするが、その分中身が詰まっておらず、モチモチ感はあまり感じられない。あくまでもカリカリ食感を楽しむ分には良いが個人的に美味しかったのはピカデリーの方。パウダーがこぼれて服につく、ガリガリ音がする、ずっと手に持っていなければいけない等の点から映画のお供に適さない点は他社の同フードと同じ。謎のレインボー味はピンク色のところがイチゴ、緑色のところはメロンのパウダーがかかっている(青い部分はよくわからなかった)。(さわだ)
評価 ★
上の写真の左はシナモン味、右はチョコクリーム味のチュリトスである。なんだこの差は・・・チョコ味は中にクリームが入っている分原価が高いんだろうが、ここまで差をつけるのは酷すぎる(値段は同じだったはず)。こんな短すぎるチョコ味を頼んだら秒で食い終わることは必至。のんびりシナモンを味わう友人の姿を見て正気でいられるだろうか。チュリトスに罪はないが、TOHOの悪辣な商売に抗議するため★1評価とさせて頂く。(アタイサン)

アイスクレープ (ごろっと熟バナナ&チョコ/ざっくざくチョコクランチ/キャラメル&ホワイトチョコ)

価格
450円
評価 ★
個包装された状態で提供。サイズはうまい棒を平べったくしたぐらい。フルーツ系は中にフローズンフルーツが入っていて結構本格的な味で、なにか追加で一品欲しい時には悪くないのだが、個包装のため食べているとガサガサ音がなってしまう点、溶けてしまうと大変なので映画を見ながらまったり食すには適さない点がマイナス。値段もやや割高感あり。(さわだ)

タピオカドリンク(黒糖ブラックタピオカ/濃厚ホワイトタピオカ)

価格
590円
評価 ★★★
黒糖と白いタピオカを選べる謎仕様。ミルクティは氷をぶっ込んでセルフで注げやであった。フードとセットにできるし、何ならドリンクバーにもできたよ!劇場でドリンクバー仕様にされても飲めるタイミングほぼなくない…?黒糖タピオカはもちもちして甘くておいしかったですが、鑑賞中にズボズボォ音を立てて啜れないよォ!ママァ!タピオカ啜れないヨぉ!鑑賞中のトラブルになっちゃうよォ!ママァ!(散々院)
評価 ★★★★
濃縮シロップタイプのミルクティーで甘味もしっかり、ちゃんと黒糖の味がしておいしい。タピオカも専門店ほどではないけどそこそこの量が入ってて歯ごたえもいい感じなので、食べるほどじゃないけどひとくちなにか欲しいなーというときにはいいです。カロリーは316kcalとちょっと高め。(みる)

コークミックス

コークミックス(マンゴー)
価格
590円
評価 ★★★★
任意のドリンクMサイズ相当に果肉やナタデココなどの入ったシャーベットやゼリー等をトッピングしたもの。ストローでよく混ぜて飲む。通常のドリンクとの差額がそれほどないので頼みやすく、コークミックスのフレーバー4種×任意のドリンクなので組み合わせを考えるのも楽しい。組み合わせ次第なので味については一概に評価できないが、飽きが来ない点は高評価。(さわだ)

総評:出来不出来の差が激しく案外尖ってる

都市部の主要駅を中心に出店していることからシネコンといえばTOHOシネマズという印象を持つ人も少なくはないだろう。良くも悪くもTOHOシネマズのイメージは「王道」であり、たとえばグランドシネマサンシャイン池袋のような巨大IMAXスクリーン、ピカデリー系列館などが導入しているドルビーシネマ、新宿バルト9が併設しているカフェなど、オリジナルな体験を来館者に与える設備はTOHOシネマズにはあまり見られないように思われる。

しかし、ことコンセッションとなると話は別。チュリトス、手包みピザ、スナックじゃがなどやたら名前が長い点も込みでクセの強い個性派フードが並び、このうちチュリトスは他社シネコンでも定番メニュー化したことから、業界の先陣を切ろうという気概が感じられる。物価高騰などによる鑑賞料金の値上げを一番に発表するのはいつもTOHOシネマズなのでそうした点でも業界の旗手という自覚があるのだろう。まそれはともかく、そうした尖った姿勢がスナックじゃがのようにプラスに作用したフードもあれば、チュリトスや手包みピザのようにあまりプラスになっているようには見えないフードもあり、ピンキリとまでは言えないにしても、商品ごとの出来不出来が他社映画館に比べて激しく感じられるのは否定できないところ。

また、これは同じTOHOシネマズといえども劇場によって差が大きいところだとは思うのだが、概して会計~提供までの時間が長く、わりと余裕を持ってコンセッションの列に並ばないと映画開始に間に合わないことがあくまでも個人的な体験として多い点も気になる。これはどうもコンビニ方式でレジ担当者がフードの用意も一人で行っているからのようで、他社シネコンではレジ係と調理係を分業することでコンセッション業務の効率化を図ったりもしているので、このへん改善してもらいたいところ。新宿ピカデリーのコンセッションは最近セルフ注文端末に加えマクドナルドのように呼び出しモニターを設置する大胆なリニューアルを行ったが、国内シネコンの旗手として、コンセッション改革は待ったなしである・・・かもしれない。では、また次の映画館を貪り食いに行ってきます!サバラ!

返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です