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【Merry Christmas!2022】クリスマスに、ゾンビ映画が観たい!そんな人にオススメな映画3選

どうもこんにちは、ハカタです。
もうそろそろクリスマスだがみなさんはいかがお過ごしだろうか、私は今年もバカみたいなゾンビ映画を見ること以外何もしていないことに気づいて絶望しながら寝て天井を眺めるという恒例行事を行っております。ちゃんとした人間は例え1ヶ月でもあらゆることが起こり人生が変化していくものだと思われるが、私は1年何もなかった。

今回はそんなクリスマスに観たいゾンビ映画を紹介するぜ!

『便座・オブ・ザ・デッド』

さあ今回紹介する一本目は『便座・オブ・ザ・デッド』
色々な意味で「クソ」なタイトルから完璧に油断してたが(とは言え嫌いではないタイトル)、これがドストライクな良作ゾンビ映画だったぜ!
「意外とちゃんと面白い」という一見失礼な言葉がここまでピッタリ合う映画もなかなか無いだろう。

ストーリーは清掃業の男が女子トイレ掃除中にゾンビパニックが発生し閉じ込められた清掃業の男の脱出と成長を描く、というもの。
この映画、基本的に狭いトイレからほとんど出ない狭さなので相当に安い映画であると伺わせるが、しかしこの映画の良いところは狭い空間にアイデアと伏線が密に詰まっていることだ。トイレからの脱出劇をあの手この手でサスペンスを発生させ盛り上げる。その手数の多さと飽きさせなさに感心する。映画は予算じゃないんだよ!

そして思いの外切ないクズの成長ドラマ・・・モテない金ないクリスマスなのに働かなければならないの3ない主人公に共感度100%なのだが、ちゃんとラストまでこの成長ドラマが話の芯としてあるのが良いし、グッと心を掴まれる。
ラストは最初からそうすれば良かったのに、と思うか、いやこの半径数mの短く長い旅路の末だからこそ使えた手と考えるか?それはあなた次第。

全体的にすっとぼけたノリで気軽に笑えるコメディとしてもおすすめだ!

『ブラック・フライデー!』

正確にはタイトル通りブラックフライデー(11月末)の映画なんだけど、なんかみんなクリスマス的な格好してるから実質クリスマス映画ということで・・・

今作のあらすじを説明すると、年に一度のブラックフライデーの一大セールが迫る中、ある大型玩具店に落ちた生物から感染が広がるエイリアン系ゾンビものだ。

今作において特筆すべき部分は、エイリアン的ゾンビの造形やゴア・・・と言いたいところだが僕的にはどうしても登場人物一人一人に労働者の悲哀があるところに注目してしまう。
世間では祝日なのに休めずクソ客の対応に追われる人間たち・・・頑張った所で賃金的には意味のない低時給労働。「臨時のつもりだった・・・」と言う8年勤続男は祝日に娘とも会えない。1日は長いが1年は短い。
店長は「女は俺の冗談を絶対に笑い、クールな男も言うことを聞く」と語る・・・チェーン店長だって一国一城の主なんだよ!というプライドとその浅ましさが泣ける。

さてそんなクソ客に追われる店員たちがゾンビに追われるようになるというのが今作の本筋だが、その店員ドラマが終盤までちゃんとストーリーに影響を与えるのが良い。凡作だとここら辺早々に霧散するからね。定番の人間同士の争い展開は日々の労働時の不満の発露から生まれ、管理職だから説得出来るはず!とバケモンに向かう奴も出てくる。

ゾンビ映画としては全体的に弛緩していたり行動原理がよく分からなかったり低予算さが垣間見えたりで過度な期待は禁物だが、全体的にしっかり定石をふんだ作りとなっているので安定感がある。
ゾンビメイクには力が入っているしゴアもしっかりある。最後には怪獣もの的な展開にもなるからB級映画としても良さがてんこ盛りだ!!!

しかし労働者映画としてみるとラストなんかは教室にテロリストが!みたいな妄想レベルのオチな気もするが、しかしこの設定でやられたらもうこちらもあったかい気持ちで観れるというものだ(にしたってあっけなさすぎな気がするけど!)

『チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット』

これも正確にはクリスマスでもなんでもない映画なんだけど、チキン=クリスマスだから・・・と言うと安直すぎるだろと殴られそうだが、もちろんそれだけでなく実は消費社会を皮肉った映画でもあるためクリスマスにピッタリだと思い紹介させてもらう。

この映画のあらすじを紹介すると「ネイティブアメリカンの墓地を潰して建てられた最新ファストフードチェーン店、それに怒った魂たちがチキンに憑依。ボンクラオタク店員の主人公に襲い掛かる!!!!」というストーリー。

ちなみにこの映画には店の前で仮装しながら食肉に反対するデモを行うヴィーガンも出てきて最近日本でもそんなニュースあったなとタイムリーさを感じるが、この映画は全員をバカにするので当然あまりにも酷いオチが待っている。どんなオチかは君の目で確かめろ!

この映画を観た時、僕は猛烈に感動してしまった。それは熱い友情や家族愛だとかそういう要素にでは勿論なく、「人間ってここまで下劣極まりないものを作れるんだ・・・!」という感動である。

なにせこの映画序盤からウンコまみれにゲロまみれ、キンタマもオッパイも丸出し、この世に生きるあらゆる人間をバカにし、オチはクソ展開・・・ここまで下品さが徹底された映画はそうそうないぜ!
そんなくだらない映画だが、展開自体はジャンルの定型にしっかりと沿っておりちゃんと楽しめるものになっているぞ!ゾンビメイクはしっかりとしているし、ゴア描写もちゃんとある。

そんな乱痴気騒ぎに無粋にもなにか一貫したテーマを見出すとすれば冒頭にも書いた「資本主義批判」だろう。あらゆるあくどい手を使っても出店やら宣伝やらをし、なにか問題が起こっても利益を優先した行動をする社長はこの愚かな人間しか出てこない映画の中でも特に愚かしい人物だ。
この映画の公開数年後に日本でも某ファストフードチェーンにおける食品管理問題が噴出したことからもこの映画の指摘した問題の普遍性は明らかである。(今作に出てくるチキンが緑色なのがまた・・・)

そんな問題を異常に汚い映像(本当に汚い)で示してくれる今作を見ればクリスマスという日に過剰宣伝に流されファストフードチェーンで夕飯を買ってしまうという行為が一体どういう行為なのかを俯瞰して見ることくらいは出来るだろう。オススメだ。

最後に

・・・いかがだっただろうか?今回紹介したクリスマスゾンビは(ハロウィンゾンビとは違って)良作揃いだ。そういえば、別に意識してそうした訳ではないのだが、3つとも労働者の悲哀を描いたゾンビものになっているのに気づいただろうか?もしかしてなにか規則性があるのかもしれない。

さらに言えば、今回紹介したのはどうしようもなく現状を憂いてるような人間・・・つまり1年何も起きなかったと絶望している僕のような人間へのエールのような作品が多い。こういったクズへの寄り添いがあるからゾンビはやめられないのだ。

今後とも見逃せないぜ!ゾンビ映画を!

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博多には行ったことがない パラッパラッパーで全ての感情を表すアカウント→ @goodbye_kitty3