【たまに面白い映倫】第24報 『Already Over』『DOGMAN ドッグマン』
〈このコーナーはたまに面白い映倫の年齢区分指定理由や文章表現などを紹介するコーナーです〉
今回はなにやら謎めいた映画と、ついにあのネットミームが映倫にも押し寄せた映画の2本を紹介(引用はいずれもhttps://www.eirin.jp/より)
Already Over
〈映画監督、園子温が性加害の疑い〉というニュースがネットで拡散された。真相を追うドキュメンタリーを撮ろうと制作会社のディレクターとプロデューサーが関係者の取材を開始するが…。モキュメンタリ―。(1時間23分)
え、モキュメンタリーなのかよ!モキュメンタリーとは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のようなドキュメンタリーを装ったフィクション作品のこと。途中まで読んでほぉそれは面白そうだな、まぁ映画業界の中のことは映画業界の人の方がやはり詳しいだろうし、関係者の証言も引き出しやすいだろうから、これは面白い映画になるぞ・・・と思ったらモキュメンタリーなのかよ!なんだよ!それにしてもいったいどういう内容の映画なのか。色々と検索してもインターネット上にはそれらしい情報が見当たらないので映倫による年齢制限なしということ以外は詳細不明。内容によっては名誉毀損などでの訴訟リスクもあるのにあえて園子温と実名を出していることから、もしかして本人のステルス監督作なんじゃないかの疑惑も浮かぶ。続報を待ちたい。
DOGMAN ドッグマン
その街には犬を操る〈裏の仕事人〉がいた。他人を避けて沢山の保護犬と暮らし、犬たちと深く通じ合った車椅子の女装家。とある事件で警察に保護された彼は、その驚くべき半生を語り始める。アクション。簡潔な児童虐待の描写がみられるが(犬は無事です)、親又は保護者の助言・指導があれば、12歳未満の年少者も観覧できます。(1時間55分)
大丈夫です!犬は無事です!リュック・ベッソン監督最新作はまたもや裏稼業に手を染めたアウトサイダーのアクション映画ということでバイオレンス描写も人死にもあるようですが、でも大丈夫、PG12ですしそれになにより犬は無事です!すっかり日本のSNS空間のネットミームとなってしまった「犬は無事です」。アクションやホラーなどのジャンル映画の中で犬が殺められるのがツラい・・・という意見から生まれたこの文言は、そうしたシーンが映画に出てくるか出てこないかを事前に知らせるもの。映画を見た人が「犬は無事でした!」みたいにSNSに書けば、犬が心配で見るのを躊躇している人も安心してその映画を見ることができるというわけですね。それはともかく真面目な文章でネットミームを使うな!