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キャワグッチ企画書探検隊

【キャワグッチ企画書探検隊】第12回 あの濱口竜介監督作品にまさかの続編が⁉ 『悪は存在しない、ただしビッグフットは存在する』の企画書を独占スクープだ⁉

キャワグッチ企画書探検の一人、メロ子はマッチングアプリで出会った男性の事を思い浮かべていた。カフェで食事をした際に大好きな映画の話題で意気投合したものの、会話の中でなんとなく好きな映画のジャンルが違う事に気づいていた。少し年上の彼が好きな映画はゴダールやベルイマンなどのアート系の映画、一方でメロ子が好きなのはアクション満点のハリウッド映画や身の毛もよだつようなホラー映画だったのだ…。彼が最近好きな映画監督は濱口竜介。彼は『悪は存在しない』の良さをメロ子に熱弁したのだが、『ドライブ・マイ・カー』もあまりハマらなかったメロ子は作り笑いを浮かべるだけだった…。

その後メロ子は『悪は存在しない』を映画館で観た。メロ子は困惑した。必ず濱口竜介監督作品の良さを理解しなければいけないと決意したものの、メロ子にはその良さが分からぬ。メロ子はあらゆるジャンル映画に触れて生きてきたが、ヨーロッパ系アート映画の良さには人一倍鈍感であった。その日の夜、あまりの悔しさに枕を涙で濡らしたメロ子。映画好きな素敵な男性と話を合わせるために、なんとかアート系映画の良さを理解したい。その日からメロ子はアート系映画の未公開の企画書を見つけるべく、キャワグッチ企画書探検隊の仕事に熱を上げる事になった…。

未公開の企画書を探るべく、様々な土地を駆け巡ったメロ子。時には濁流を泳ぎ渡り、時には山賊に襲われながらも必死に企画書探しを続けた結果、怪しげな旅商人から未公開の企画書を譲り受ける。その企画書はなんと濱口竜介監督作の続編、『悪は存在しない、ただしビッグフットは存在する』の企画書だったのだ!メロ子が半裸になりながら手にした企画書の驚きの全貌はコレだ!!

映画『悪は存在しない、ただしビッグフットは存在する』

<企画のテーマ・訴求ポイント>

濱口竜介監督作『悪は存在しない』(2024)は、自然豊かな長野県の高原を舞台にした作品であり、キャンプ地の開発を巡り、開発側のよそ者と地元住民の対立および心情の変化を静かなタッチで描いています。静かな人間ドラマながらも、自然と人間の関係、そして善悪の相対的な関係を観客に投げかける内容となっており、第80回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(審査員賞)を受賞しました。

本企画では『悪は存在しない』のその後に踏み込む内容となっており、伝説のUMA、ビッグフットの登場により揺れ動く地元住民たちの姿を力強いタッチで描くことを目指しております。濱口竜介監督作の続編という事で世界中の注目を浴びる事は間違いありません!

<あらすじ with イメージキャスト>

続編の舞台は病院から始まる。前作は衝撃の終わり方だったが、生死の境をさまよった人物はなんとか息を吹き返した。巧(大美賀均)と高橋(小坂竜士)の間のわだかまりも徐々に取れ、高橋(小坂竜士)、黛(渋谷采郁)は勤めていた芸能事務所を辞める事を決意し、巧(大美賀均)の下でしばらく生活を共にする事になった。巧と高橋の間のわだかまりも再び溶けていったが、別の担当者によってキャンプ場設置の話は進んでいった。

翌朝そんな中キャンプ場側の担当者が惨殺死体で発見される。地元住民の犯行も疑われたが、被害者の体は腰のあたりから真っ二つに引きちぎられており、犯行現場に残された大きな足跡に事件の謎は深まるばかりだった。花(西川玲)が通う学校も閉鎖され、地元住民たちもなるべく外に出ないように警戒を続けていたが、キャンプ場側の担当者は納期に合わせるべく、キャンプ場の整備を強行していった。しかし夜中にブルドーザーが破壊されるなど不審な事件が続いていく。芸能事務所の社長も現場を訪れるが、夜中に外を出歩いていたところを何者かに襲われ、翌朝バラバラ死体となって発見された。

混乱の中、花が再び姿を消す。最大限の警戒の中、巧と高橋は森の奥まで彼女を探しに行く。そんな中二人が見つけたのは巨大な毛むくじゃらのビッグフットと、ビッグフットに楽しそうに笑顔を向ける花だったのだ。落ち着いていたビッグフットも巧と高橋の姿を見ると、興奮して彼らに襲い掛かってきた。逃げ回り窮地に陥った二人だったが、地元猟師が放った銃弾がビッグフットに命中する。ビッグフットは傷を負った事で森の奥地へと走り去っていた。

キャンプ場建設も中止となり、集落には再び平安が訪れる。ただ巧が花のスケッチブックを見つけると、そこにはビッグフットがキャンプ場を襲う様子が事細かに描かれていた。巧は自分の行動が花へ大きな影響を与えてしまったかと思い、恐怖を感じながらも物語はそのまま幕を閉じるのであった。

世界的に注目されている濱口竜介監督作に続編の話があったとは驚きである。このストーリーが映画化されれば、世界中の映画祭で絶賛される事は間違いないだろう。

引き続きキャワグッチ探検隊は失われた企画書を世界中で探していくことになる。読者の皆さんにも未発見の情報があれば是非キャワグッチ探検隊まで知らせてほしい!

ではまた会う日まで!さらばだ!

※この文章は一から十まで全てフィクションです。しかしこのフィクションを現実にするのはあなたかもしれない。

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