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キャワグッチ企画書探検隊

【キャワグッチ企画書探検隊】第10回 ついにあの有名キャラクターがモンスターバースに参戦⁉ 『ゴジラ vs 巨大ハム太郎』の企画書を刮目せよ!!

キャワグッチ企画書探検隊は新たな企画書を求め、アマゾンの奥地に降り立った。どうやらこの地には巨大生物の謎が書き記された洞窟があるらしい…。木々を掻き分けながら森の奥へと進むと、ゴツゴツとした灰色の山肌へと突き当たった。山肌にはゴジラを思わせる二足歩行の怪獣とネズミのような四足歩行の怪獣が戦っている様子が描かれている。

隊員の一人が山肌の色が変わっている部分を何気なく押すと突然足元が大きく揺れた!隊員たちが地面に伏し、揺れをやり過ごそうとすると、山肌の地面がゆっくりと裂け、そこから地下へと続く階段が現れた!隊員たちが恐る恐る階段を下っていき、ライトで先を照らしながら洞窟の中を進むと、目の前には古代の神殿のような光景が目の前に広がっていた!

神殿の真ん中には玉座があり、その両側には山肌に描かれていたような二足歩行怪獣と四足歩行怪獣の3Mほどの巨大な像が鎮座していた。更に玉座の後ろの一段と高くなっている場所には祭壇のようなものが見える。隊員の一人が祭壇を覗くと、そこには古代文字で書かれた薄い石板が置かれていた。ざっと内容を解読するとそこにはなにやら物語が描かれている…まさかこれは古代に描かれた企画書では無いのか⁉

新たな未公開の企画書に心躍る隊員たちではあったが、その時洞窟内が大きく揺れた!天井から砂埃が降ってくる!隊員のひとりは石板を抱えると出口に向かって走っていき、その他の隊員も懸命にその後を追って走っていく!隊員たちは命からがら洞窟から抜け出たが、大きな揺れと共に地面の裂け目は元の姿に戻るように埋まってしまったのだった…。

隊員たちは事務所に石板を持ち帰り、改めて石板の古代文字を解読した。それはまさしく我々の生きる未来へと向けた、古代人たちの企画書だったのだ!

歴史を覆すような大発見の詳細はコレだ!!

映画『ゴジラ vs 巨大ハム太郎(仮)』

<企画のテーマ・訴求ポイント>

2024年の11月3日、ゴジラが誕生してから70周年を迎えます。2024年のアカデミー賞では『ゴジラ-0.1』が視覚効果賞を受賞、また今年の4月にはハリウッド版モンスターバースの一作である『ゴジラxコング 新たなる帝国』が公開されるなど、ゴジラ映画には今までに無いほどの注目が集まっております。

そこで本企画ではゴジラ生誕70周年を記念して、あの有名キャラクターである「ハム太郎」と「ゴジラ」の異色のコラボレーションを考えております。一見繋がりが無いように見えるゴジラとハム太郎ですが、2001年には『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』と『劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険』が同時上映されました。キュートなハム太郎の映画を見に来た子供たちが、ゴジラ映画の中でも凶悪と名高い、白目を剥いたゴジラを見てしまったことにより軽いトラウマを植えつけられたという話は現在でも語り草となっております。

当時はあくまでも違う作品での同時上映でしたが、本企画では同じスクリーンの中でゴジラと巨大なハム太郎が戦うシーンが見所となっております。モンスターバースでは今まで存在しなかったキュートなキャラクターの登場が世界中の話題をさらうことは間違いありません!

<あらすじ>

小学生5年生の春名ヒロ子、通称ロコちゃんは両親、ペットの犬のどんちゃん、そしてハムスターのハム太郎と仲睦まじく暮らしていた。一方彼女の家の近くにある研究所では日夜ゴジラ細胞を使った生物の研究が進んでいた。そんなある日研究所では化学物質の調合ミスにより大爆発が発生する。その爆発とゴジラ細胞の影響により、バラの巨大生物「ビオランテ」が突如街中に現れた。街中を暴れまわるビオランテだったが、その巨大生物を倒すべく、東京湾からはゴジラが出現する。ゴジラの強大な力によりビオランテは倒されるが、ちょうどその時買い物に行っていたロコちゃんの母親は争いに巻き込まれ命を落としてしまう。

悲しみに暮れるロコちゃんだったが、その街がロックダウンになってしまった事で引っ越しを余儀なくされる。親戚のいる地方都市に引っ越したロコちゃん一家だったが、ビオランテ事件に巻き込まれてしまった事でロコちゃんは学校でいじめを受けていた。悲しみ、怒り、そして憎しみに苦しむロコちゃんだったが、さらに悪いことにハム太郎も体調を崩してしまう。ロコちゃんはハム太郎だけでも命が助かるようにと夜空の星に願いをかけると、押し入れの中で何かが怪しく紫色に光り出した。それは事件直後に庭に落ちていたゴジラ細胞の破片であり、ロコちゃんが引っ越し先まで隠し持ってきたものだった。ロコちゃんがゴジラ細胞をハム太郎に近づけると、ハム太郎は目を開け、また元気に部屋の中を走り始めた。しかし、その副作用かハム太郎は巨大化してしまう。最初は猫ぐらいのサイズだったが、ハム太郎の体調が悪くなる度にゴジラ細胞を近づけたたため、ハム太郎は大型犬のサイズまで巨大化してしまったのだった。ロコちゃんは父親にはハム太郎はケージから逃げ出したという嘘をついていたが、このサイズではもう家で隠しては飼えないと判断し、裏山の森でハム太郎を飼うことにした。

ただロコちゃんがハム太郎の寿命を延ばそうとする度に、ハム太郎はドンドンと巨大化していく。しまいにはアフリカ象サイズになった所で森を抜け出してしまい、街中で大暴れをしてしまった。巨大生物の異変を察知し、太平洋からゴジラが出現する。ロコちゃんは今までの苦しみを思い出し、母親の仇を取るべく、ゴジラ細胞の塊を高く上げ、ゴジラ退治の願いをハム太郎にかけた。ゴジラ細胞から出た怪しい光によりハム太郎は更に巨大化し、その結果ゴジラとハム太郎の壮絶な戦いが繰り広げられる事になった。

最後はゴジラの光線によりハム太郎は命を落とし、ゴジラも大きな傷を負いながら太平洋へと帰っていた。ロコちゃんはハム太郎の亡骸に抱きつき、涙を流しながらこう呟くのだった。

「どんなに辛い時でも、明日はきっと楽しくなるよね、ハム太郎…」

古代に書かれたとは思えないほどの詳細に満ちた企画書と言えよう。この石板に描かれた企画書は古代から未来に向けての予言の書なのかもしれない。この世紀の大発見に対する続報を首を長くして待ちたい。

引き続きキャワグッチ探検隊は失われた企画書を世界中で探していくことになる。読者の皆さんにも未発見の情報があれば是非キャワグッチ探検隊まで知らせてほしい!

ではまた会う日まで!さらばだ!

※この文章は一から十まで全てフィクションです。しかしこのフィクションを現実にするのはあなたかもしれない。

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