【たまに面白い映倫】第30報 『ゼダー 死霊の復活祭』と『笑む窓のある家』
〈このコーナーはたまに面白い映倫の年齢区分指定理由や文章表現などを紹介するコーナーです〉
いつもは映倫のサイトにある審査文の中にほんのりとした面白味を見出すこのコーナーですが、今回は少し違った意味で面白いものを最新の審査済みリストに見つけてしまいましたので、その2本立て。なおいずれも年齢区分は全年齢対象です。
ゼダー 死霊の復活祭(原題)ZEDER
売れない作家ステファノは、妻からもらった中古のタイプライターのインクリボンから謎の一文を発見する。それは死者を蘇らせるという場所に関する文書だった。ミステリー・ホラー。(1時間40分)
『ゼダー 死霊の復活祭』はプピ・アヴァティ監督による1983年公開のイタリアのオカルト映画。格調高い美術や不気味なムードからひそかにホラーファン人気の高いタイトルですが、これが2025年7月25日に審査完了と映倫サイトに載っているということは、どうやらリバイバル・・・というか日本ではこの映画はビデオ・DVD発売のみだったので、公開42年目にしてついに日本で劇場初公開となる運びのようです。配給者として記載されているのは劇場公開作の配給というよりもソフトメーカーとして有名と思われるインターフィルムさん。ということは公開後にソフト化も期待していいのかもしれません。嬉しいことです。
笑む窓のある家[4K版](原題)LA CASA DALLE FINESTRE CHE RIDONO
修復師のステファノは北イタリアの田舎町を訪れる。古い教会にある〈殉教〉を描いたフレスコ画の修復のためだったが、町に漂う不穏な空気の中で、やがて絵画に隠された恐ろしい秘密を知ることになる。猟奇サスペンス。(1時間51分)
そして!2025年7月23日に審査完了となっているこちらは1976年にプピ・アヴァティが手掛けた恐怖映画のもうひとつの代表作、ジャッロ映画の名編にして、これまで日本国内ではソフト化されていなかった幻の逸品!それがついに一般劇場公開、しかも4Kでツルツルになってお目見えのようです!『ゼダー 死霊の復活祭』と二本まとめてインターフィルムさんが映倫審査に出しているということはおそらくプピ・アヴァティ傑作選みたいな感じで秋頃に公開されるんじゃないでしょうか。いやはやホラーの秋が今から楽しみです。なお『笑む窓のある家』に関しては以前本サイトのイタリアンホラー特集でも取り上げましたので、よろしければそちらもごらんください。