【たまに面白い映倫】第9報 『門戸開放』ほか一本
〈このコーナーはたまに面白い映倫の年齢区分指定理由や文章表現などを紹介するコーナーです〉
毎回記事頭に入れている上の趣旨説明テキストとは少し異なるのだが、映倫審査リストを眺めていたら面白いものが見つかってしまったので紹介したい。ちなみにどちらもPG区分のためどなたさまでもご覧になれます。
激突!隣のUFO
様々なUFO事件を捜査する民間組織「URL」の滝と岡本。恐怖のあまりコンタクトをためらう岡本に比べ、滝は金のしゃもじを持ってずんずんUFOに侵入し、様々な宇宙人と接触して行くのだが……。SF特撮コメディ。(1時間16分)
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紹介文もなかなかどうかしている主演ヨネスケの河崎実監督最新作だが、面白いのはそこではない。主演ヨネスケでお気付きの方も多いと思われるが、この映画の正式名称はヨネスケの代名詞となった名物コーナー「突撃!隣の晩ごはん」をもじった『突撃!隣のUFO』である。
『激突!隣のUFO』。なんだろうか、路上駐車でもしようとしたUFOが隣のUFOにぶつかって宇宙戦争にでもなってしまうのだろうか。それは結構な大惨事だしむしろそっちの方が見てみたいよな。文字の順番を間違っただけで全然違うイメージが湧いてしまうのだから映画タイトルとは面白いものだ。っていうか映倫の担当者が間違えたのか映倫に作品情報を提出したリバートップかエクストリームの担当者が間違えたのかは知らないが誰かはどこかで気付けよ。
門戸開放
旧題:サンライズ・ヴァイブレーション2肛門日光浴のルーツを探るため、インドのヨガの達人を訪ね、古代から続いてきた健康法の歴史をたどる短篇ドキュメンタリードラマ。(20分)
https://www.eirin.jp
ずるいと思う。こんなの絶対笑っちゃう。百戦錬磨の映倫担当者もこれは絶対オフィスで同僚とガハガハ笑ってたと思う。すごいなー。もう全部すごいじゃん。肛門をもじって門戸開放。そのセンスよ。しかも旧題がちょっとカッコイイっていうギャップ笑いの要素もある。これ旧題のままの方がよかっただろなんで改題したの。やっぱり2って末尾に付くと「続編かぁ…前作見てないから見ないでいいか」と思われて観客を逃す可能性があるから?そこは気にしないでいいだろ、そもそも題材がニッチすぎて一般人誰も見ないよ!さも当たり前の行為のように「肛門日光浴のルーツを探るため」とか書いてあるがなんなのそれは!?まぁ肛門を開いて日光を浴びるんでしょうけれども・・・。
こんな映画どこでやってるんだよと思って検索したら1ページだけヒットしてそれがhttps://bacchus-tokyo.com/5108/なんですけど、あまりにもマニアックな映画だからチラシとかは作ってないだろうと思いきやこのページにちゃんと載ってて、そのチラシに書かれた惹句が「闇と戦う必要はない。闇を恐れることもない。明かりを点ければ闇は消える」。肛門の映画なのにこの壮大さ。腹筋轟沈。